プロジェクト・グーテンベルクの強みは、アクセス可能な電子書籍を共有するという単純なヴィジョンが、当時利用できた技術によって直接的に実現できたということだった。(中略)
ただのプレーンなASCII (plain vanilla ASCII) という用語は、プロジェクト・グーテンベルクの文書のなかで、マントラのごとく繰り返し強調される。マイケル・ハート(訳注:創始者)はPDFやHTMLといった洗練されたテキスト表現形式に排他的に依存することに反対していることで知られていた。どの文書もほぼ例外なく、まずは「ただのプレーンなASCII」で提供されることが最低限必要であり、それから他の形式で補完してもよいというのが彼の主張だった。苛立たせられる人もいたが、こう強要することによって、プロジェクトが形式に関する終わりない議論に陥ることを防ぎ、成功を達成することができたのかもしれない。グーテンベルクの参加者の一人の言い方では、
Joseph Reagle (2010), Chapter 2 The Pursuit of the Universal Encyclopedia, CC-NC-SA 3.0プロジェクト・グーテンベルクの心臓部と精神はプレーンテキストファイルにある。このことは長年に渡って軽蔑され、ときには明らさまに攻撃された。醜いと言われたり、ローテクすぎると言われたりした。けれども、数ある電子書籍技術のなかで最終的に生き残り、さらには繁栄さえしたものがこれだったのはなぜだろうか。これまでの過程のなかで私はその粘り強さの価値を理解し、その内なる美の一端を知るようになった。本スレッドは、プレーンテキストに恋した人々のために捧げる。
