翻訳は、様々な意味で村上の作品を理解する鍵となる。 彼は一貫して日本の作家からの影響を否定してきた。 作家活動の初期には、「日本人という呪い」から逃れようとしているとさえ語った。 その代わり、十代の若者として、西洋の小説家の作品を貪ることによって、文学の感受性を培った。 その中にはヨーロッパの古典(ドストエフスキー、スタンダール、ディケンズ)もあったが、 彼が生涯を通して繰り返し読んだのは、とりわけ20世紀のアメリカのある種の作家たち、 レイモンド・チャンドラー、トルーマン・カポーテ、F. スコット・フィッツジェラルド、リチャード・ブローティガン、カート・ヴォネガットなどだ。
処女作に取りかかったとき、村上は奮闘し、標準的でない解決法に行き当たった。 本の冒頭を英語で書き、それから日本語に翻訳し直すのである。 そうやって自分の声を獲得したと彼は言う。 村上を長く翻訳しているジェイ・ルービンによると、村上の作品の特徴のひとつは、 あたかも英語の原作から翻訳されたかのように読めることだという。
村上春樹の猛々しい想像力 (2/3)(Source: The New York Times)
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